三代目 歌川豊國(歌川国貞)「越後新助」1860年(江戸時代後期)
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絵師:三代目 歌川豊國(歌川国貞)
作品:「越後新助」
制作年:万延元年(1860年・江戸時代末期)
技法:木版
サイズ:大判
コンディション:摺良・ヤケ・シミ・破れ箇所あり
江戸時代後期の幕末(1860年)に制作された三代目歌川豊国の役者絵。
四代目 市川小團次演じる『八幡祭小望月賑』の主人公・越後新助を描いています。
このお話は江戸時代、「深川で呉服屋の男が芸者を殺害した」、という実際に起きた猟奇殺人事件をベースに作られました。
街で出会った小粋で美しい芸者・美代吉に騙され、全財産を失った実直な田舎商人の新助が、復讐の狂気に突き動かされる凄惨なシーンです。
新助が手にしているのは、古道具屋で手に入れた実在の銘刀、「村正」です。歴史上、徳川家康の祖父や父が村正によって殺傷され、さらに息子の切腹の際にも介錯に用いられたと伝えられています。こうした出来事が重なったことから、江戸時代には「徳川家を呪う不吉な妖刀」として恐れられるようになりました。
新助とお美代(美代吉)は、実は幼い頃に離れ離れになった実の兄妹でした。しかし、お互いにその事実をまったく知らないまま、江戸の街で「商人」と「芸者」として最悪の出会いをしてしまいます。
新助は妖刀「村正」の呪いに操られ、凄惨な執念で美代吉を斬り殺してしまいます。しかしその直後、美代吉が持っていた手紙やお守りがきっかけで、「自分が狂って殺した女は、ずっと探し求めていた最愛の実の妹だった」というあまりにも残酷な真実が明かされます。
己の犯した大罪と絶望に絶句した新助は、そのまま自らの腹を切って切腹する結末を迎えます。
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